海水淡水化システムのエネルギーを最適化する方法
エネルギー回収機器装置で排除塩水を純粋なエネルギーに変換する方法について理解を深めます。
このタスクでは、逆浸透処理の仕組み、および海水淡水化システムで省エネを実現するための処理の最適化方法について詳しく見ていきます。その前に簡単に定義を確認します。
浸透とは、均衡に達するまで液体が半透性のバリアを通過するといいう自然作用です。水分子がバリアの両サイドで同量となるまで、淡水が海水にしみ込んでいきます。
逆浸透法は、このプロセスを逆にした海水淡水化技術の1つです。
海水は高圧ポンプの働きによって、膜を通過して水分子を鉱物、バクテリア、その他の不純物質から分離させます。その結果、水はクリーンで飲料水になります。
逆浸透法を実施するには、ポンプは浸透圧に耐えうるパワーを持たなくてはならず、こういった特性は水の構成物質に依拠し、また浸透を防ぐのに必要な圧力の強度を示します。このパワーを保つには多量のエネルギーが必要で、このため以前から逆浸透法はコストのかかる処理と言われています。
世界各地での水不足解消に向けて、海水淡水化をより経済的に実施しやすくするには、逆浸透法を最適化することが求められます。最適化する良い方法として、高圧の状態で膜から排出された濃縮塩水のエネルギーを海水淡水化処理のために再利用することです。
2 つの選択肢を見てみましょう:
1番目の方法としては、高圧ポンプをサポートするタービン駆動ポンプを設置する方法です。タービンポンプはの動力源は塩水のみで動力を使い、追加的なエネルギーは必要としません。それにもかかわらず、主ポンプへの電源入力を低下させることができ、エネルギー費用を最大 33% 削減できます。
圧力交換器装置においては、高圧塩水がローターを駆動しながら投入された海水の圧力を増加させます。タービンの場合と同様、圧力交換は機械的な動作ではなく水力であることから、圧力損失はわずか2%で、残りの98%の純粋エネルギーは逆浸透処理のサポートに使用されます。
この処理には高圧ポンプの相当な負荷がかかります。実際、40%の 水回収率を有するシステムにおいては、圧力交換器装置は 必要なエネルギー60%を供給しますので大幅な 運用コスト削減となります。運転の場所にもよりますが、このようなシステムの回収期間は約6か月です。
以上をまとめますと:
海水逆浸透法は以前から海水を飲料水に変換する方法としてはコストのかかる方法と言われています。これは浸透圧に耐える高圧ポンプが必要だからです。この処理法ですと多量のエネルギーが消費されます。
高圧の排除塩水における水力エネルギーは、タービン駆動のポンプまたは圧力交換器装置などエネルギー回収機器装置のサポートにより再利用することができます。この再利用によって、エネルギー消費が大幅に低下します。
圧力交換器装置は最も効率性を確保できる機器方法です。圧力交換器これは、エネルギーの98%を高圧塩水から入力海水に移動させて、処理に必要なエネルギーの60%も回収できます。